『漢水 ~Otokomizu~』クリア記念(Switch版)
どういうゲームかと言いますと。
こういうゲームです。
こういうゲームです。
……説明しますと。
このチョンマゲに褌一丁というたわけた格好の侍、
藤十郎(とうじゅうろう)を操作し、江戸の町の火事を消していくゲームです。
藤十郎は手足から水を放出する力を持っており、
L・R・ZL・ZRの各ボタンに、それぞれの手足の操作が割り振られています。
押したボタンの部位から放水する仕組みで、
例えば地面に垂直に立った状態で両足から放水すれば、
その勢いで空中に浮かび上がったり出来るわけです。
また、ゲーム中には様々な「構え」が登場し、
構えを切り替えると手足の向きも変わるため、
同じ部位から放水しても構え方次第では全く異なる動きになったりします。
↑の画像のようにアイ〇ンマンの如き構えで空を飛んだり、
膝立ちした構えに切り替える事で、後ろに向いた足から放水して地上を疾走したり、
その動きは様々。
非常に癖のある操作なので、慣れるまでが難しく、
逆に慣れてある程度思い通りに動かせるようになってくると、
かなり自由に動き回れて楽しかったりします。
ちなみに特定のアイテムを取ったり火を消火する事で「漢気ゲージ」が溜まり、
ゲージが満タンになると一定時間ハイパーモードになる事も出来て、
通常時は行えない強力なアクションが行えるようになります。
さて、そんなわけで独特過ぎるゲームですが何とかクリア出来たので、
(見る人がいるかは別として)レビューというか感想を。
動画はまだしもテキストベースでの攻略情報も全然なかったので、
個人的な攻略方法でもメモ書き程度ですが書いてみようと思います。
なお、Switch Liteでのプレイです。
↓以下、ラストまでのネタバレがあるのでご注意↓
まず、自分はSteam版には触れていないのですが、
動画とかで見てるとSwitch版は安価になっている分、
ステージ数が減っていて、文字フォントも変わっているみたいですね。
Steam版の動画で「ステージ19」の表記があったのですが、
Switch版ではステージ11がラストなので、
多分コンパクトに抑えつつ、その分安いんだと思います。
Twitterの公式アカでも「難易度やボリューム等を見直し…」とあったので、
その結果なのかもしれませんね。
ゲーム自体はまず何といっても操作に慣れるまでが大変。
ある程度意図した方向に動かせるようになってからが本番だと思います。
なので自分は最初のステージでひたすら練習してました。
ステージ1~5は、最初から解禁されている「龍の構え」と「鶴の構え」で
突破出来ました。一応他の構えも少し触れてはみましたが、
「それらがあったおかげでクリア出来た」という感じでもなかったです。
ただ、後半は流石に他の構えも活用しました。
高所の消火も必要になるので、斜め上を集中して狙える「邪の構え」や、
真下を一気に消化出来る「地の構え」が役立ちましたね。
通常ステージはあくまで「時間まで耐えきればOK」なのと、
いざとなればハイパーモードで一気に消火が狙えるので、
コツさえ掴めばそこそこ順調にクリア出来るようになったんですが、
ボス戦のステージは話が別でした。
・大型ボスの体に灯った火を狙って消す
・「耐えてクリア」ではなく「倒してクリア」なので、耐久戦は出来ない
・通常ステージと同じく火事も発生し、もちろん規定数燃え尽きたら敗北
・雑魚敵の忍者も出現
・ハイパーモードが使用不可
といったルールで挑まなければなりません。
元々操作方法に癖がある上に、ボスの火への当たり判定がそこそこシビアなため、
このボス戦が本当に大変。
相手の動きは遅いとはいえ、図体がデカいために一歩一歩が大きく、
追いついたり狙いを定めたりするのに苦労しました。
「当てたつもりが当たってない」という事も多々あり、
他の方のレビューで「ボス戦が鬼門」とか、
「他のステージが楽しくなってきても、ボス戦だけはストレスが溜まる」とか
言われてる理由がよく分かりました。
いっそハイパーモードは通常通り使えてもよかったんじゃないかと思ったり。
もしくは当たり判定をもっと緩くするとか?
ただ、詳しいシチュエーションは伏せますが、ラスボス戦は個人的に楽でした。
雑魚敵が登場せず、敵も攻撃してこない、一定時間内に敵の全部位の火を
消火しきれば勝利というルールで戦うので、上手くやれば力押し出来ます。
そして総評ですが。
【良かった点】
・慣れてくると動かすのが楽しくなってきます
・構えの使い方や消火テクニック等、スコアアタックを突き詰めたい人には良いかも
・後半は意外な展開となりますが、いわゆるバカゲーと考えればむしろ面白い展開
・BGMは基本フリー素材が使われてますが、良い曲が使われてます
・インパクトは十分。そりゃあもう
【イマイチだった点】
・Switch Liteだからかもしれないけど、一部の演出時にカクつきます
(ハイパーモードへの移行に1~2秒かかる、着地消火を使うとガクガク、など)
・ボス戦の難しさが目立つ
【欲しかったもの】
・BGMとSEの音量調整
・時間無制限の練習ステージ
・エンドレスモードや、ステージや条件を設定出来るフリーバトルモード
【これはこれで別にいいや、と思ったもの】
・キャラの表情が動かない、動きも少ない、棒立ちも多い
・イベントシーンで、妙に藤十郎の尻のアップが多い
正直、操作性が独特故にオススメしやすいゲームというわけではないんですが、
上手く動かせるようになると、これまた独特な面白さがあります。
藤十郎も見た目はアレだけど、やってる事自体は普通にヒーローそのものだし、
遊んでる内に格好良く見えてくる…かもしれませんよ。
気になったら遊んでみるのは大いにアリだと思います。
最後に、各構えを使った上での所感を。
(※あくまで僕の個人的な使い勝手の話です)
■龍の構え
多分一番スタンダードな構え。何だかんだ最初から最後までフル活用した。
個人的には、余程この構えでの移動がしづらいとかでない限りは、
これをメインにし続けていいと思う。
ステージ10のボス戦では、最終的にこの構えで敵の尻尾の炎に接近し、
目の前で仰け反るようにして水を当ててました。
あと後半ステージは高所の消火が必要なので、
これで上昇しつつ適度に仰け反って消火してました。
でも、横回転しながら水を当てるのは未だに上手く出来ないです。
■鶴の構え
ステージ5までは、ほぼコレと龍の構えだけで進めました。
地上をスムーズに移動出来るので、ある意味一番分かりやすい構えだと思いました。
逆に後半は平地が少なく、高所が燃えてる事ばかりなので、
ゲームが進むにつれて段々と使わなくなっていきました。
■城の構え
ゆっくり動きつつ真下に放水出来ますが、単独だと真上に上昇するだけなので、
龍の構えで上昇して移動し、火事の家に近づいたら切り替えて
真下の家を消火、が基本なのかな?
動きに慣れてない盤に解禁したのもあってか、
まだ龍の構えのコントロールもままならない頃だったので、
イマイチ有効活用出来ず、結局序盤に少し触れて以降は使いませんでした。
連なってる家が火事になってても、鶴の構えで移動しつつ消してたので、余計に…。
■顎の構え
移動出来なくなる代わりに、左右のスティックで両足の角度を変えて、
ピンポイントで狙い撃ち出来る構え。
着水地点にマークが出るので、
いわゆる固定砲台みたいな感じの使い方をする構えでしょうか。
正直、龍or鶴の構えでさっさと近づいて消した方が楽だったので、
実戦で使う事はありませんでした。
じっとしてると忍者が襲って来たりするから、
移動出来ないのが危なっかしいんですよね。
「移動しない・消火に時間がかかる」みたいな敵がいたら、
もっと活用したかもしれませんけども。
■波の構え
こちらも「顎の構え」と殆ど同じ理由でどうにも使いづらかったので、
殆ど使わなかったです。
■地の構え
ギニュー隊長みたいなポーズの構え。
空中で使うと真下に放水しつつ、
チャージで作り出した水球を真下に落とし、周囲を消火出来ます。
水球を落としたら「残ってる火はコレで消えるだろう」って事で、
さっさと次の火事の場所まで向かえたので、結構役に立ちました。
確実に消せてたかは真下が見えなかったので分かりませんが、
大体水球落として数秒後に「消火」の通知が出てたので、
多分それなりに消せてたと思います。
■万歳の構え
X字状に放水する構え。傾ければほぼ水平にも撃てました。
後半ステージで高所の消火後、早く降りたい時に手からだけ放水する事で、
一気に下降出来たので、何かと便利でした。
消火用というよりは、サポート的な使い方してました。
■十字の構え
上から見ると十字状に放水し、さらにその場で回転も出来るので、
火事の家が近い所では真ん中でクルクル回って周囲をまとめて消火出来ます。
後半、高所から飛び降りて、回転しながら落下してまとめて消したりも。
まぁ一発で確実に消火出来る程ではなかったですけど、
構え自体は使いやすかったので、序盤の内から解禁出来てると、何かと便利かも。
■邪の構え
前方斜め上と、後方斜め下に放水する構え。角度を変えれば移動や上昇も可。
軌道が分かりやすいので中盤~最後まで活躍しました。
特にステージ6のボス戦では、龍の構えで敵の後頭部に接近し、
この構えで頭上の火を消化してました。ボス突破の最大の功労者。
ただ、ステージ10のボス戦では、
どうしても尻尾の当たり判定に邪魔されてしまいがちで、
後半は高所の消火としての使い方がメインでした。
とはいえ全体的に大いに役立ったし、ラスボスではほぼコレを使い続けたくらいで、
空中での消火時の要になってました。
■天の構え
両手を前へ、両足を広げて放水する構え。
邪の構えみたくピンポイントに放水するのにいいかもしれませんが、
手足の向きの都合上、放水する事で後退してしまいやすかったので、
あまり活用は出来ませんでした。
ただ傾きを変えれば前進や上昇自体は可能で、空中で手からだけ放水すれば、
凄くゆっくり落ちながら真正面に放水も出来るので、
多分使いこなせば普通に役立つ構えかと。
■羽の構え
足からの放水で上昇、真横に伸ばした手から真っ直ぐ放水し、回転も出来る構え。
ローリングバスターライフルみたいな動きが出来ます。
ただ、傾けられないので上以外の移動は不可。結局僕は実戦で使いませんでした。
密集地帯を、回転しながら上昇して一気に消火…とか出来るのかな?
■美の構え
フィギュアスケートにありそうなポーズの構え。
右足の放水は真後ろに出るので、一応前進も出来ます。
もう片方の足と両手からは上向きに放水されるので、
3箇所同時に出せば噴水みたいになります。その場で回転も出来たりします。
動画で初めて見た時に大笑いした構えでしたが、実戦では特に使わず。
なにせ地上ではほぼ鶴の構えで済ませてたので…。
■眠の構え
クリア時点で未解禁でした。
寝た状態なので手足は画面上では前方を向いているため、
放水しても後退しか出来ません。ただ、体力が徐々に回復するそうな。
布団に寝た状態という見た目のインパクトは面白いんですけど、
多分実戦では魅せ技に近い…のかな?
■陰の構え
体育座りをします。そんだけ。放水も出来ないので動く事すら出来ません。
隠しアクション的なものがないとしたら、多分完全にネタ用の構えだと思います。
解禁にめっちゃ水魂使うから、ボスをゴリ押しで倒せる強い構えか!?と思ったら、
まさかの…って感じでした。チクショー
- 完 -
おっと、間違えた
- 漢 -